実は、“収納を増やせば片付く”わけではないんです。

こんにちは!
尾道市の注文住宅「さんわの家」住宅アドバイザーの永見です。
家づくりのお打合せをしていると、奥様からよく出るご要望のひとつに、
「収納は多めにほしいです」
「とにかく片付く家にしたいです」
「物が出しっぱなしにならないようにしたいです」
というお話があります。
すごくよく分かります。
毎日暮らしていると、気づけばリビングにカバン、ダイニングに書類、ソファの上に洗濯物、玄関に上着や子どもの荷物……。
「ちゃんと片付けたいのに、なぜか片付かない」
「収納はあるはずなのに、物が出たままになる」
そんなお悩みを持たれている方は、本当に多いです。
でも実は、家づくりで大切なのは
“収納の量”だけではなく、“どこに収納をつくるか”
なんです。
収納をたくさんつくったからといって、必ず片付く家になるとは限りません。
今回は、家づくりで後悔しないために知っておきたい
「収納量ではなく、収納場所の考え方」についてお話しします。
目次
1. 収納が多いのに片付かない理由
「収納はたくさんあるのに、なぜか片付かないんです」
これは、実際のお客様とのお話の中でもよく聞くお悩みです。
たとえば、2階に大きな納戸がある。
寝室にもクローゼットがある。
子ども部屋にも収納がある。
図面で見ると、収納量はしっかり確保できているように見えます。
でも、いざ暮らしてみると、毎日使う物がリビングやダイニングに置きっぱなしになることがあります。
なぜかというと、
よく使う場所と、しまう場所が離れているから
です。
毎日使うカバンを、わざわざ2階の寝室まで持って上がる。
子どもの保育園バッグを、毎回子ども部屋まで片付ける。
洗濯物をたたんで、家族それぞれの部屋へ持って行く。
これが毎日のことになると、正直ちょっと面倒ですよね。
最初は頑張っていても、忙しい日が続くと、
「とりあえずここに置いておこう」
「あとで片付けよう」
となってしまいます。
そして気づけば、リビングやダイニングに物が集まってしまうんです。
つまり、片付く家にするためには、収納を増やすだけではなく、
暮らしの流れの中で、自然にしまえる場所に収納をつくること
が大切です。
2. “しまう場所が遠い問題”が暮らしを大変にする
家づくりで意外と見落とされやすいのが、
**「しまう場所が遠い問題」**です。
たとえば、洗濯物。
洗う、干す、取り込む、たたむ。
ここまではスムーズにできても、その後の「しまう」が大変だと、洗濯物がなかなか片付きません。
ソファの上や和室の一角に、たたんだ洗濯物が山になっている……。
そんな経験がある方も多いのではないでしょうか。
これは、奥様がだらしないからではありません。
原因は、
しまう場所までの距離が遠いこと
にある場合が多いです。
家族の服をそれぞれの部屋に運ぶ。
子どもが小さいうちは、結局お母さんが全部運ぶ。
2階まで何往復もする。
これって、毎日続くと本当に負担になります。
また、帰宅後の荷物も同じです。
玄関から入って、リビングに向かう途中にカバンや上着を置く場所がなければ、自然とリビングに持ち込まれます。
そして、ダイニングチェアに上着がかかる。
床にランドセルやバッグが置かれる。
カウンターの上に郵便物や鍵が置かれる。
片付けようと思っても、収納場所が遠ければ、なかなか習慣にはなりません。
だからこそ、さんわの家では間取りを考えるときに、
「どれだけ収納があるか」だけでなく、「どのタイミングで、どこにしまうか」
を大切にしています。
3. 帰宅動線に収納があると、リビングが散らかりにくい
片付く家を考えるうえで、とても大事なのが
帰宅動線です。
帰宅動線とは、家に帰ってきてからリビングに入るまでの動きのことです。
たとえば、
玄関に入る
↓
靴を脱ぐ
↓
上着を脱ぐ
↓
カバンを置く
↓
手を洗う
↓
リビングへ行く
この流れの中に収納があると、自然と片付きやすくなります。
反対に、玄関からすぐリビングに入る間取りで、途中に収納がない場合は、荷物も一緒にリビングへ入ってきます。
特に子育て世帯の場合、帰宅後の荷物は想像以上に多いです。
子どもの通園バッグ、ランドセル、水筒、帽子、上着、習い事の道具。
ご主人の仕事用バッグ、奥様のバッグ、買い物袋、郵便物。
これらをすべてリビングに持ち込んでしまうと、すぐに生活感が出てしまいます。
そこでおすすめなのが、玄関からリビングへ向かう途中に、
・上着をかける場所
・カバンを置く場所
・子どもの荷物をまとめる場所
・日用品や防災用品を置ける収納
をつくることです。
最近では、玄関近くにファミリークローゼットや土間収納をつくるご家庭も増えています。
大切なのは、見た目だけでなく、
家族が帰ってきた流れの中で、自然に片付けられるかどうか
です。
「ここに置いてね」と何度も言わなくても、置き場所が分かりやすければ、子どもも片付けやすくなります。
収納は、“家族みんなが使いやすい場所”にあることが大事なんです。
4. ファミクロは“家族の暮らし方”に合わせて考える
最近人気の間取りに、
ファミリークローゼットがあります。
略して「ファミクロ」と呼ばれることも多いですね。
ファミクロとは、家族みんなの服や持ち物をまとめて収納できるスペースのことです。
家族それぞれの部屋に服を分けてしまうのではなく、1か所にまとめることで、洗濯後の片付けがラクになったり、朝の身支度がしやすくなったりします。
ただし、ファミクロも
どこにつくるか
がとても大切です。
たとえば、洗面脱衣室の近くにファミクロがあると、洗濯後の収納がとてもスムーズです。
洗う
↓
干す、または乾燥する
↓
たたむ
↓
すぐ近くのファミクロにしまう
この流れが短くなるだけで、家事の負担はかなり変わります。
また、玄関から近い場所にファミクロがあると、帰宅後に上着やバッグを片付けやすくなります。
一方で、ファミクロをつくったとしても、生活動線から離れた場所にあると、結局使いにくくなってしまうこともあります。
「せっかくファミクロをつくったのに、あまり使っていない」
「結局リビングに物が集まってしまう」
ということにならないためには、家族の生活リズムに合わせて場所を考えることが大切です。
たとえば、
朝はどこで着替えるのか。
洗濯物はどこで干すのか。
帰宅後の上着はどこに置くのか。
子どもの荷物は誰が片付けるのか。
平日と休日で動き方はどう違うのか。
こうした暮らし方を聞きながら間取りを考えることで、使いやすい収納になります。
ファミクロは、ただ広ければ良いわけではありません。
“家族の動きに合っているか”が一番大事です。
5. 洗濯動線と収納を近づけると、家事がぐっとラクになる
奥様から特に共感が多いのが、洗濯動線のお話です。
洗濯は、家事の中でも工程が多いですよね。
洗うだけでは終わりません。
干す、取り込む、たたむ、しまう。
家族が多いほど、量も増えます。
しかも、毎日のことです。
だからこそ、洗濯動線と収納の位置はとても大切です。
たとえば、
洗面脱衣室
ランドリールーム
室内干しスペース
ファミリークローゼット
このあたりが近くにまとまっていると、洗濯家事がとてもラクになります。
洗濯機から取り出して、すぐ干せる。
乾いたら、そのまま近くにしまえる。
家族の下着やパジャマ、普段着をまとめて収納できる。
この流れができると、洗濯物がリビングにたまりにくくなります。
特に共働きのご家庭や、子育て中のご家庭では、夜に洗濯することも多いと思います。
外干しにこだわらず、室内干しや乾燥機を使う暮らし方も増えています。
その場合も、洗濯機の近くに干す場所があるか。
乾いた服をすぐしまえる場所があるか。
ここを考えておくと、毎日の負担がかなり変わります。
「収納を増やす」というより、
家事が終わる場所の近くに収納をつくる
という考え方です。
これだけで、片付けのしやすさは大きく変わります。
まとめ:片付く家は、“収納量”より“しまいやすさ”
家づくりでは、つい
「収納をたくさんつくりたい」
と考えがちです。
もちろん、収納量も大切です。
でも、それ以上に大切なのは、
使う場所の近くに、しまう場所があること
です。
帰宅後のカバンや上着。
子どもの荷物。
洗濯物。
毎日使う日用品。
家族みんなの服。
こうした物が、暮らしの流れの中で自然に片付けられる場所に収納されていると、家は散らかりにくくなります。
反対に、収納がたくさんあっても、しまう場所が遠ければ、毎日の片付けは負担になります。
家づくりで考えたいのは、
「どれだけ収納を増やすか」ではなく、
「どこにあれば、家族がラクにしまえるか」です。
さんわの家では、間取りのお打合せの中で、今の暮らし方や家事の流れ、帰宅後の動きなどをお聞きしながら、収納計画をご提案しています。
図面上の収納量だけではなく、実際に暮らしたときに
「ここにあって良かった」
と思える収納を一緒に考えていきたいと思っています。
収納のことで悩まれている方、
今の住まいで「片付けてもすぐ散らかる」と感じている方は、
ぜひお気軽にご相談ください。
家族の暮らしに合った収納の場所を、一緒に考えていきましょう。
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