注文住宅の夏の暑さ対策|窓・軒・日よけを設計段階で考える5つのポイント
こんにちは!
家づくりアドバイザー永見です。
家の断熱性能をしっかり考えれば、夏も自然に涼しくなる。そう思って窓や日よけの話を後回しにしていないでしょうか。断熱は外の熱を伝わりにくくする大切な考え方ですが、窓から差し込む強い日射は、床や家具を直接暖めます。
夏に暑くなりにくい家を考えるときは、断熱とあわせて「日射遮蔽(にっしゃしゃへい)」を確認することが大切です。これは、強い日差しを室内へ入れすぎないようにする考え方です。今回は、設計の打ち合わせで確認したい順番を5つに分けてお伝えします。
**目次**
1. まず窓ごとに日差しの入り方を見る
2. 日差しは窓の外側で遮る
3. 南と東西で対策を分ける
4. 冬の日差しや明るさも一緒に考える
5. 完成後に使い続けられる方法を選ぶ
1. まず窓ごとに日差しの入り方を見る
「大きな窓だから暑い」「南向きだから暑い」と、窓の大きさや方角だけで決めつけないことが最初のポイントです。同じ南向きでも、軒の深さ、窓の高さ、隣家、地形、時間帯によって日差しの入り方は変わります。
たとえば、午前中に使う部屋と夕方まで過ごす部屋では、気になる日差しの時間が違います。夏の西日は低い角度から入りやすいため、上にある軒だけでは遮りにくいこともあります。
打ち合わせでは、平面図だけでなく立面図や日影の検討も見ながら、窓ごとに「何月の何時ごろ、どこまで日が入る想定か」を確認すると整理しやすくなります。尾道市、福山市、三原市周辺でも、海に近い場所、山側、住宅が近接する敷地では条件が異なります。地域全体の傾向より、計画地そのものを見ることが大切です。
できれば、よく過ごす時間帯を図面へ書き込みましょう。「休日の午後はリビング」「朝はキッチン」のように暮らしを重ねると、優先して対策したい窓が見えてきます。完成前に日差しの動きを立体的に確認できる資料があるか、設計担当者へ尋ねるのも一つの方法です。
2. 日差しは窓の外側で遮る
室内のカーテンやブラインドも、まぶしさを抑えたり視線を調整したりするために役立ちます。ただし、日射がガラスを通過してから室内側で受け止めると、その熱はすでに室内へ入っています。
資源エネルギー庁は、省エネルギー住宅の夏の主要な対策として日射遮蔽を挙げ、南側の窓では庇やオーニングなどを紹介しています。国土交通省の2026年の設計ガイドでも、軒・庇や日射遮蔽部材、間取りなどを組み合わせ、季節に応じて日射を調整する考え方が示されています。
そのため、軒や庇、外付けシェード、すだれなど、窓へ日射が届く前に遮る方法を先に検討します。どの方法が合うかは、外観、風、収納場所、予算、窓の開け方によって変わります。一つの商品だけで決めず、建物と暮らしの両方から選びましょう。

3. 南と東西で対策を分ける
夏の南側の日差しは比較的高い角度から入るため、軒や庇で調整しやすい場合があります。一方、朝の東日や夕方の西日は低い角度から入り、横方向の対策が必要になることがあります。
南の大きな窓には軒。
西側の窓には外付けシェード。
必要な明るさに合わせて窓の大きさや位置を調整。
このように、すべての窓へ同じ対策を付けるのではなく、向きと使う時間に合わせて役割を分けます。特に西側は、眺望のための大きな窓が本当に必要か、家具の配置に影響しないかも一緒に確認すると、暑さだけでなく暮らしやすさの判断にもつながります。
4. 冬の日差しや明るさも一緒に考える
夏の日差しを防ぐことだけに集中すると、冬に取り入れたい日射まで遮ったり、室内が暗くなったりする場合があります。目指したいのは一年中閉ざすことではなく、季節に応じて調整できる計画です。
南側では、夏の高い太陽は遮り、冬の低い太陽は取り込めるよう軒や窓の関係を検討します。ただし、適切な寸法は建物の形や地域、敷地条件で変わります。本記事だけで一律の数値を決めることはできません。
窓ガラスも、日射を取り込みやすいものと遮りやすいものがあります。窓の向きごとに同じ仕様でよいか、設計担当者へ確認しましょう。明るさ、眺望、プライバシー、冬の暖かさを並べて話すと、優先順位を決めやすくなります。
5. 完成後に使い続けられる方法を選ぶ
外付けシェードやすだれは、必要な時期に使える柔軟さがあります。その一方で、取り付け、収納、清掃、強風時の対応が負担になると、せっかく用意しても使わなくなるかもしれません。
操作は手が届くか。
使わない季節の収納場所はあるか。
風が強い日に安全にしまえるか。
窓の開閉や避難の妨げにならないか。
設計段階でここまで確認しておくと、性能の説明だけでは見えにくい使い勝手を検討できます。自動式の設備も便利ですが、停電時や故障時の扱い、点検方法まで確認して選ぶことが大切です。
**まとめ**
夏に暑くなりにくい家を考えるときは、断熱性能だけでなく、窓から入る日射をどう調整するかが大切です。窓ごとの日差しを確認し、外側で遮る方法を優先し、南と東西で対策を分けて考えます。
すべてを一度で完璧に決める必要はありません。まずは、長く過ごす部屋の窓について、夏と冬の日差しの入り方を設計担当者へ尋ねてみてください。図面と暮らし方を一緒に見ながら、ご家族に合う方法を少しずつ選んでいきましょう。
さんわの家でも、敷地条件や間取りとのバランスを確認しながら、無理のない住まい方を考えるお手伝いをしています。
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